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2007/05/20

在庫の怖さ

ある食品関連の方から聞いたお話です。

とあるまちでイベントがあり、その会社も屋台を出店されたそうです。

当日は、予想以上の人出で、当初用意した商品400個は午前中で売り切れてしまいました。

気をよくした社長、大急ぎで工場に指示を出し、同じ数だけの商品を午後に向けて用意しました。

しかし、残念ながらその商品、午後からの売れ行きはさっぱりだったそうです。

結果的には300個が売れ残り、半額処分でなんとかさばきました。

さて、このケース、一体いくらの利益が確保できたのでしょうか?

一品が600円、原価率が60%(原価360円)だとすると以下の通りとなります。
(利益率は40%ということになりますね。)

午前中の売上分:600円×40%×400個=96,000円・・・a

午後の通常売上分:600円×40%×(400-100)個=24,000円・・・b

半額処分の損失:(360円-300円)×300個=18,000円・・・c

合計利益:
a+b-c=96,000円+24,000円-18,000円=102,000円

つまり、102,000円が一日の利益だったという計算になります。
その大半を午前中だけで稼いでいたわけです。

もし、半額処分ができず全て捨てることになっていたらどうでしょう?

廃棄の損失:
360円×300個=108,000円・・・d

合計利益:
a+b-d=96,000円+24,000円-108,000円=12,000円
となり、たった12,000円しか利益が出ない結果となるところでした。

「いやぁ、大変なことになるところだったよ」

社長は、読みの甘さをしきりに反省しておられました。

この件についてのポイントは次の二つ。

1.過剰在庫は損失予備軍。
  例え利益率が高い商品であっても、マーケットを読み間違えて過剰に在庫を抱えることは大きな損失を生む可能性があることを肝に銘じるべきです。

2.原価割れの販売も赤字減らしに役立つこともある。
  「損して売るなんて考えられない」と思われるかも知れませんが、将来のもっと大きな損失を考えれば、「売れる時に売ってしまう」事も重要な選択肢なのです。
  足の速い商品ほどこの点には十分注意する必要があります。

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